鉄分の欠乏性貧血の予防に効果的な鉄分を含む野菜類と貝類は、ほうれんそう、小松菜、しじみなど代表的な鉄分補給に良い食品です。野菜類と貝類に含まれる鉄分は、非ヘム鉄といって体内への吸収率が低いので吸収を助ける食品とあわせて摂取すると良いといわれています。ヘム鉄などを含む肉や魚と摂取することで吸収率がアップします。
ほうれん草(ホウレンソウ)は「緑黄色野菜の王様」とも言われるほど昔から栄養価の高さが有名です。
特に鉄分、ビタミンAとビタミンCは豊富な含有量です。小松菜と同じく、鉄分とビタミンCを同時摂取できる野菜です。鉄分を強化したい時は、鉄製のフライパンなどで炒めると鉄分の摂取量が増すのでおすすめです。
また、ほうれん草には葉酸が多く含まれます。葉酸は水に溶けやすく加熱に弱いので、ほうれん草を調理する時は手早くするのがコツです。ヘム鉄の肉類と一緒に加熱する時は、肉類にしっかり火が通ってから加えると、加熱時間が少なく済み栄養素を損なうことを防ぎます。
でも葉酸を必要量とろうと考えると1日に1束以上の摂取が必要です。なのでより葉酸が必要な妊娠中はサプリなどの補助食品などもおすすめです。
離乳食にも取り入れたいので、サプリだけでなく食品として食べたいものです。ほうれん草は、離乳食初期から活用できます。スープや味噌汁なら水に逃げた栄養もとれるのでおすすめです。離乳食初期なら葉を茹でて食べやすくして、お粥に混ぜるなどすると食べやすいくおすすめです。
新鮮なほうれん草の見極め方は、葉が濃い緑で先が新鮮でしなびていない、茎がしっかりと太くて根に赤みがのこっているものが美味しく新鮮です。
鉄分補給の代表的な野菜に小松菜(こまつな)は野菜のなかでも鉄分含有量がトップクラスです。実はカルシウムと鉄分だけは、ほうれん草よりも高い含有率がございます。
小松菜は鉄分と一緒にカリウムを摂取できます。カリウムはナトリウムと体内の浸透圧を調節するので、貧血で必要になる水分を保持してくれます。
このようなほうれんそう、小松菜は非ヘム鉄なので、ヘム鉄である肉類や魚類と同時摂取で吸収力を高めなければいけません。小松菜は鉄分の吸収率は低くてもビタミンCの働きが、鉄分吸収を助けてくれます。
小松菜自体は自分で鉄分も持っているので、その鉄分吸収を手助けするビタミンCも持っているから貧血対策に適しています。このようにビタミンCは体内では生成されないので、一緒に摂取して鉄分吸収率を高めるのでおすすめです。
小松菜は野菜のなかでもカルシウム含有率が多いので、育ち盛りの子どもの骨の成長や神経伝達機能の発達を支えることで、イライラや集中力低下を改善していくといわれています。
貝類では、しじみは鉄分含有量は貝類のなかでもトップクラスです。鉄分と一緒に注目したいのは、水溶性ビタミンのビタミンB12などがあります。
ビタミンB12は、葉酸とともに赤血球のなかのヘモグロビン生成を補助します。そのため、しじみは健康的に赤血球を増やすことができる鉄分とビタミンB12の2種を一度に摂取できる効果的な食品といわれています。
また、しじみにはアミノ酸の一種のメチオニンが含まれています。メチオニンは肝臓機能をサポートしてくれる成分も多く含まれています。毎日の生活で肝臓に負担をかけるような食生活をしている人には、しじみエキスがたっぷりの味噌汁がおすすめです。バランス良く野菜や果実を摂取していきながら健康な体作りをしていきましょう。